お釈迦様の教え
その10 ビンビサーラ王との出会い
行僧となられたお釈迦さまは、現在のガンジス川流域にあったマガダ国という国へと向かわれました。
そこで、お釈迦さまは、大きな出会いを迎えられます。
それは、マガダ国のビンビサーラ王との出会いでした。
王さまは、お釈迦さまの清らかなお姿に感動し、財産を与えようとしました。
しかし、お釈迦さまは、
「私は欲を離れ、悟りを得るために出家しました。ですから、私に、財産は必要ありません」と、その申し出を断られました。
そのお言葉を聞いた王さまは、お釈迦さまの御心にますます感動し、
「もし悟りを開くことができたならば、私に、その教えを必ずお聞かせください」と言い、お釈迦さまと約束したのです。
マガダ国は、当時、強国の一つとして有名でした。
そのような国の王さまでさえも、一度話しただけで、頭を下げるほど、お釈迦さまは、他の修行僧とは異なる、
固い意志と清らかな姿勢を持っておられたのです。