お釈迦様の教え
その29 最後の旅
35歳で悟りを得られたお釈迦さまは、
「人々を苦しみから救い出したい」
という一心で、長い間、教えを説き続けられました。
それは、私たちには想像できないほど、厳しい道のりだったのです。
ダイバダッタのように、お釈迦さまの教えにそむく者もいました。
それでも、お釈迦さまの
「なんとしても、人々の苦しみを解決したい」
という想いと行動は、年老いても全く変わりませんでした。
そして、80歳にして、人々を救うための旅に出る決意を固められたのです。
お釈迦さまは、弟子たちを連れて、マガダ国の首都である王舎城から、最後の旅を始められました。
ある村では、人々に正しく生きるための道しるべを示され、またある村では、三宝(仏・法・僧)を基とした信仰の大切さを説かれ、人々を救っていかれたのです。
しかし、どれだけ偉大な方であっても、人間として生を受けた以上、いつかは、死がやってくるのです。