お釈迦様の教え
その19 三宝の成立
お釈迦さまの最初の御説法によって、五人の比丘は、悟りの境地に至ることができました。
この瞬間に、仏教の基本である「三宝」が確立されたのです。
三宝とは、悟りを得た人である「仏」、その仏が説かれる教えである「法」、そして、仏と法に帰依する人たちである「僧」のことをいいます。
私たちは、三宝なしでは、苦しみの世界から抜け出すことができません。
そのように計りしれないほど大切な三宝が、お釈迦さまの御許にて、初めて成立しました。
お釈迦さまは、三宝が成立した後も、世の中の人々に対して、法を説き続けられました。
お釈迦さまの御説法は、一人一人の特徴や考え方に応じて御説法をされたため、聞く人にとって、とても分かりやすいものであったといわれています。
このような御説法を、「対機説法」といいます。
お釈迦さまは、この対機説法により、王さまから、身分の低い者まで、分け隔てなく、苦しみから救い出されたのでした。