お釈迦様の教え
その20 ヤサの帰依
私たちが大切にしなければならない三宝に、最初に帰依したのは、ヤサという青年でした。
ヤサは、ヴァーラーナシーにあるお金持ちの家庭で育ちました。
その生活は、子供の時のお釈迦さまと同じくらい恵まれたものでした。
ところが、ヤサもお釈迦さまと同じように、ぜいたくな暮らしの中に、本当の幸せはないと感じていたのでしょう。
ある時、それまでのぜいたくな生活がむなしくなり、思い悩んだヤサは、突然、家を飛び出してしまったのです。
そして、導かれるようにお釈迦さまと出会います。
お釈迦さまが、ヤサを苦しみから救われるのに、時間はかかりませんでした。
苦しんでいるヤサに、「四諦」の教えを説法されると、ヤサは、すぐに教えを理解し、三宝に帰依したのです。
ヤサが出家したことを聞いた、ヤサの両親と妻、そして、54人の友人たちも、お釈迦さまの御説法に感動し、次々と、三宝に帰依しました。
このように、お釈迦さまの教団は、ますます拡大していったのです。