お釈迦様の教え
その1 ご懐妊
今からおよそ2500年前、現在のインドとネパールの国境近くに、カピラ国がありました。
そこには、釈迦族と呼ばれる人々が住んでおり、王さまは浄飯王、お妃は摩耶夫人といいました。
ある日、お妃は、不思議な夢を見ました。
その夢とは、大きな六本の牙を持つ一頭の白象が、自分のお腹の中に入ってくるというものでした。
この不思議な夢の内容を聞いたバラモンたちは、王さまとお妃に、「その夢は、お妃が子供を授かった知らせに、違いありません」と告げました。
バラモンとは、王さまさえも頭を下げる、偉大な僧侶のことをいいます。
この話を聞いた王さまとお妃は、大変喜びました。
さらに、バラモンたちは、「お二人のお子さまは、将来、とても偉大な王さまとなられるか、 世の人々をお救いになる仏になられるでしょう」と告げたのです。